ずっと
アトリエのテーブルに飾ったままの2輪のポピー
ある朝
水彩画のようにぼんやりと
朱色と薄紫色に染まった花びらに気付きました
(本当は染まったのではなくて色が抜けたのだと思います)
咲いてから随分と時間が経って
息を吹きかけたらはらりと散りそう
きっと散る寸前です
それなのに
なんと美しい色姿なのかしら
最後の最後に
さらに美しく変化を遂げたこの姿から
思いっきり咲ききった一輪の花の
自信のような
誇りのような
そんなものを感じ取りました
時を経て得る柔らかな美しさ
人間に置き換えたとすれば
その時その時
何を見てどんなことを感じてどのように過ごしたか
思いっきり生きたか否か
のちにそれがそのまま
姿となるのでしょうか
随分と前から年を重ねることが楽しみなのは
こうした美しい花の姿や
素敵な人生の先輩を見ているからかもしれません
皆さまは年を重ねることについて
どんな印象をお持ちでしょうか